社会的弱者分科会の問題意識調査結果
社会的弱者分科会の問題意識調査結果です。 事前に参加者皆さんから集めた回答です。
Q1.社会的弱者の分野における問題点を挙げてください。
A.1 様々な社会的問題の被害者となっている女性や子どもには社会的な力がない、との一方
的な見方があるが、必ずしもそうではない。
(同じ権利を持ち、論理上は力が等しく見えても、問題の解決にはならない。なぜなら、子どもや女性は弱い、という歪んだ見解があるから。その為に、先ずは子ども・女性をempowerすることが必要不可欠)
A.2 「弱者」という言葉の定義がそもそも論点だと思う。
(それは「弱者」という言葉を使用する人の「弱者」という印象が、現在の「強者」が「弱者」を助ける構図を作っていると感じるから。自立する構図を作らなければ持続可能な解決には繋がらない)
A.3 先進国の、発展途上国に対する政治的・経済的優位。
(グローバル化が進む現在において、先進国と途上国が共に対処すべき課題が増えているが、この優位があからさまに現れる限り、十分な協調路線が得られにくいから。)
A.4 途上国における貧困層。
(私たちが物を持て余す中で、飢餓に苦しみ、劣悪な衛生環境の中で暮らす人々がいる。それを無視することはできないから)
A.5 子供たちの人権侵害(虐待・薬物・児童労働等)。
(子供たちが幼少期をどのように過ごしたかが、大人になってからのあり方を左右する。十分な教育と愛情と保護を受けずに育った子供たちと、そうでない子供たちの間の溝は、そのまま大人になってからの地位的格差につながり、社会にアンバランスな2極化をもたらしてしまうから。)
A.6 マイノリティー(少数民族、少数の宗派)の人権侵害。
(差別があからさまではなくなったかもしれない(法律に記載されたりはしていない)が、未だにマイノリティーに十分な権利が付与されているとは言えない。マイノリティーを抑圧することの最も大きな問題は、差別をする側、すなわちマジョリティーが、それを差別と認識しないことである。現在「他者の理解」が重視されつつあるが、こうした状況においては、マジョリティーの視点からのみ進んでしまう恐れがあるから)
A.7 女性差別。
(ある程度道徳的な価値観から生まれるのも事実だが、「(やりたいことをやれるように)選択する自由・権利」が性別の区別だけで女性に認められないのはおかしい)
A.8 障害者問題。
(ノーマライゼーション、バリアフリーという言葉が日常的なものとなってきたことから分かるように、障害者問題に対する問題意識は高まりつつあるが、現状が圧倒的に健常者優位であることは否めない。今のままだと、障害者・健常者という区別が差別につながり、障害者の人格を否定することになりかねないから)
A.9 彼らが自ら望んで社会的弱者の立場にあるのではない、ということ。
(社会的弱者である子どもたちにとっては、生れ落ちた環境で生きる以外の道はない。 与えられた環境が世界であり、そこから抜け出すための手段を得る機会すらない。最も閉ざされた世界(そういった世界を作り出したのは旧宗主国)へ、偶然産み落とされた彼らの生まれながらにして剥奪された「当たり前」の可能性と権利を、私たち大人は彼らに返還する義務がある)
A.10 主に障害者の社会的弱者に関しての権利があまりにない。
(施設、周囲の人の理解等が不十分。根本に障害に対しての不理解があると思う)
A.11 資金的な問題
A.12 児童買春、売春の問題は先進国の問題でもあるのにもかかわらず、特に日本では議論されていない。
A.13 根本的な解決をすることが殆ど出来ないので、どんどんと弱者は生まれ続けるという事。
(社会構造から弱者となっているから、その弱者救済のためどのような対策がとられたにしろ、社会構造が変わらない限り、弱者保護はその場しのぎのものとしかならない)
A.14 生まれながらにある階級の存在
A.15 子どもの人権無視
A.16 貧富の差による生活水準の違い
(人間は皆平等に生きる権利がある。未来の子どものために平等な世界を築きたい)
A.17 表に出ない。
本当の現状を知らないことが多い。 自分の付近ではないと思ってしまう。
(よって動けないし、気づけないことも多い)
A.18 社会的弱者(=持たざるもの)の大きな意味での健康が脅かされている状況にある。
(グローバリゼーションの影響により、「持てるもの」「持たざるもの」の格差が広がっている。格差が広がることで、例えば私達が日ごろ活動している医療・保健分野では、ある程度「健康格差」というものが相関的に見られるようになってきている。健康は、基本的な人権の一つとしても世界的に認識されており、社会的な弱者を人権、健康の立場から見ていくことは非常に重要だと感じる)
A.19 より大きくしたいから
Q2、社会的弱者の分野における日本のユースの問題点、課題。
B.1 自分たちには力があるんだ、という自覚を持たせるためにもまずは、法律で認められた各々の権利を子ども・女性に理解してもらう必要がある。
B.2 若者の間でも意識が低いことが何より問題だと思う。
(全体として、自分とは関係ないことのように途上国問題を扱う傾向があります。そして、「ODAは世界2位だし。」のように経済的な支援に満足しているように思える。しかし、本当の援助とは何かを考えた際、それは途上国の自立を促すものであるべき。「存在」は認めても、「関わり」は認めない。こうした無関心が、日本のユースに現れているのではないか、そしてこのような無関心を改めて指摘する人も少ないのではないかと思う)
B.3 もっと、若者は活力源として、積極的に今の「社会的弱者」を生んでいる社会そのものにアピールすることが必要。
(マイノリティーの差別や女性差別、障害者差別について、日本の若者たちの間でこのような差別を是正しなくてはならないという意識が強くなっているように感じる。「平等」の意識や、他者を認めることの寛容さが、文化的にも積極的に受け入れられつつあることの表れであろう。しかしそのような主張を既存の権威にぶつけるという活力が足りない。現に日本の学生によるデモの率は他国と比べて非常に低い)
B.4 日本ユース全体として、「日本」の「ユース」である意義を明確にすべき。
(日本ユースとしてのまとまり(ある程度一定の方向性)を持って、発展途上国の社会的弱者に関する諸問題にそれぞれの団体が取り組む。しかし各団体の理念や体力の差、コミットの度合いなどが問題)
B.5 日本ユース団体全体のレベルアップ(資金・プロジェクト実施力、人材など)を図るべき。
(そうでないと横のつながりが効果的に広がらない。しかしすでに体力のある団体にとっては、「余計な」手間がかかる可能性がある)
B.6 循環型支援の重要性
B.7 知らないことを知らないままにしない。
B.9 まず「社会的弱者」がどこにどのように存在 し、彼らがどのようなニーズがあるか、そしてそれを踏まえた上でユースだけではなくて、社会全体でどのようにそれを捉えていくことが出来るか、という大きなフレームワークで考えていきたい。
(実際に取り組むということも大切ですが、「社会的弱者のために」というスタンスで 活動を始めれば、ユースがどのような形であれ、ネガティブインパクトを生んでしまう可能性が十二分に考えることができます。というのもユースそのものの活動が常に、継続性という開発の世界で最も嫌われてしまう側面を常に有しているからです)
B.10 日本国内で問題を訴えることはできるが、 専門的な支援ができない。
B.11 社会的弱者(国内外問わず)の問題について、日本ユースが実効的な活動をできているという面が見えにくい。
(していたとしても、個々の団体による小規模なものにとどまっていると思われる。又は、実効的な活動が思いついていないというのが現状)
B.12 団体に入ることで組織の歯車になるのではなく 組織の運営と同時に、いかに個人の個性や能力を発揮していくかという点で、考慮が足りないと思う。 団体のためであると同時に、個人のためにもなるような運営のノウハウを学ぶことが肝要だと思う
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